その「エクソソーム」は本物か? 培養上清液の危険な実態

「人生100年時代」と言われる現代において、再生医療やアンチエイジングの分野で「エクソソーム」や「幹細胞培養上清液」という言葉を耳にする機会が増えました。

しかし、現在流通している製品の品質は玉石混交であり、期待される成分が十分に含まれていないものや、精製が不十分なものが存在する事実をご存知でしょうか。

本記事では、当機構が得ている知見をもとに、市場に出回っている製剤の実態と、正しい製品を見極めるための基礎知識について解説します。

目次

「培養上清液」の品質格差について

現在、クリニックなどで広く使われている「幹細胞培養上清液」ですが、その製造工程や品質管理には大きなバラつきがあります。

細胞を培養する過程では、有用な成分が分泌される一方で、どうしても細胞からの老廃物(アンモニアなど)や、培地に含まれる不純物が発生します。

適切な精製処理が行われていない粗悪な上清液の場合、これらの「本来取り除くべき不純物」が残存している可能性があります。

  • 不純物の残存リスク: 適切な精製技術を持たない施設で製造された場合、細胞の代謝に伴う老廃物や、死滅した細胞片などが十分に除去されていないケースがあります。

  • 有効成分濃度の違い: 「エクソソーム入り」と謳っていても、製造方法によっては肝心のエクソソームがほとんど含まれていない、あるいは活性を失っている場合もあります。

「培養上清液なら何でも効く」という安易な認識は禁物です。

不純物が混入したままの製剤や、有効成分が希薄なものが高値で流通している現状には注意が必要です。

流通製品の調査データ:その点滴に「エクソソーム」は入っているか?

「エクソソーム点滴」として提供されているものの中身は、実際にどのような状態なのでしょうか。

ある研究で市販製品(海外流通品含む)24品目を調査したところ、品質に大きな差があることが明らかになりました。

次の2つの画像をご覧ください。

バイアルに「エクソソーム」[Exosome]などの表示がある24品目の含有粒子数

うち、エクソソーム特有のマーカーにより確認されたもの

  • 粒子がほとんど存在しない製品: 「エクソソーム」と銘打っているにもかかわらず、バイアル(瓶)の中に肝心の粒子がほとんど検出されない製品がありました。

  • エクソソームではない粒子: 粒子らしきものが確認できても、エクソソーム特有のマーカー(目印)で確認すると反応せず、タンパク質の凝集体や不純物である可能性が高いものも多数見受けられました。

つまり、市場には「エクソソーム」という名前だけで、実際には効果の薄いものや不純物が多い製品も混在している可能性があるということです。

体内に直接投与するものである以上、その品質と安全性には最大限の注意を払う必要があります。

「培養上清液」と「エクソソーム」の関係

では、培養上清液はすべてダメなのでしょうか? そうではありません。

本来、良質な幹細胞培養上清液には、エクソソームだけでなく、サイトカインや成長因子(グロースファクター)など、組織修復を促す多様な有効成分が含まれています。

重要なのは、「有効成分(エクソソームやサイトカイン)を残しつつ、不要な老廃物や不純物だけを徹底的に取り除く技術」です。

どう関わっているのか、サイエンスの視点から深掘りしていきます。

本物のエクソソーム治療・上清液治療とは

安全で効果的な治療を受けるためには、以下の視点が不可欠です。

  • 細胞間のメッセージ物質: エクソソームは細胞同士がメッセージ(マイクロRNAなど)をやり取りするための重要なカプセルです。これが適切に含まれていることが重要です。

  • 高度な精製技術の有無: 単に培養液を回収しただけのものではなく、不純物を取り除き、安全性を高めるための高度な精製(膜分離技術など)が行われている製品を選ぶ必要があります。

幹細胞治療・培養上清液治療をご検討の方へ

本記事で解説した通り、市場に出回っている製剤の品質は玉石混交です。

当機構では、不純物を徹底的に除去した高品質な培養上清液や、信頼できる幹細胞治療の普及を目指し、臨床データの蓄積と科学的検証を進めております。

現在、お身体に何らかの問題を抱えており、幹細胞もしくは幹細胞培養上清液を活用した治療を検討したいという方は、こちらのフォームからご相談ください。

お問い合わせに関するご注意

「治験の紹介をしてほしい」というご相談をよくいただくのですが、残念ながら当機構ではご案内できません。

治験は極めて限られた条件(発症からの期間や年齢など)に合致する方しか受けられず、実際にはほとんどの方が対象外となってしまう現状があります。

特に、重篤な疾患等につきましては、治験の空きを待っている余裕などないというケースがほとんどです。

そのため当機構では、治験ではなく、すでに実際の治療として行われている選択肢(国内での培養上清液治療や、海外での他家幹細胞治療など)について、関係ドクターからの情報を直接得ながら、現実的な治療につなげることが重要だと考えております。

ご相談フォームへの記載について

ひやかしの質問や相談だと思われるものにつきましては、一切お返事しておりませんが、実際に悩みを抱えていらっしゃる方の真剣なご相談につきましては、すべて何らかの回答をさせていただいております。

現在、国内での培養上清液治療は保険適用外の「自費診療」となりますが、それも含めて検討される場合は、遠慮なくご相談ください。

当機構の代表や関係ドクターの見解、また当機構でお力になれる内容について適切にお伝えするため、ご相談の際は以下の情報をできるだけ詳しくご記載ください。

  • 年齢、性別、居住地
  • 既往歴(これまでの病気の履歴)
  • 現在抱えていらっしゃる問題と、いつから悩まれているか
  • これまでの治療内容とその効果
  • 現在の状況(通院中、リハビリ中など)
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