エクソソームとは?培養上清内のエクソソームの役割について解説

目次

エクソソームとは?

幹細胞は、さまざまな物質を細胞外に分泌しています。

分泌物には、生体防御に重要なサイトカインや増殖因子などが含まれており、健康維持に重要な物質です。

その中に、エクソソーム(またはエキソソーム)と呼ばれるものがあります。これは、例えるならサイトカインや増殖因子などを梱包する箱のようなものです。

この箱は小胞と呼ばれる膜です。

幹細胞は、このエクソソームの中に分泌する物質を封じ込めて分泌します(封じ込めずにそのまま分泌するケースもあります)。

エクソソームとエンドソーム

エクソソームは、エンドソームと一緒に説明されることが多いです。

その違いは、

  • 細胞が物質を取り込む時にはエンドソームを使う
  • 細胞が外で物質を放出する時にはエクソソームを使う

ということです。

細胞が物質を取り込む方法

細胞が物質を取り込む流れは、

  1. 細胞膜の外側に物質が接触⇨
  2. 細胞膜が内側に凹む⇨
  3. その物質を包む⇨
  4. 細胞の外側と接触している細胞膜から切り離される⇨
  5. 小さな球体となって中に物質を封じ込める。

となります。

この一連の流れを、エンドサイトーシスと呼び、健康維持に必要な物質を細胞内に届けてくれる素晴らしいシステムです(しかし、このシステムを利用して細胞内に侵入して増殖する細菌もいます)。

細胞が外で物質を放出する方法

細胞が物質を放出する流れは、

  1. 細胞内で分泌したい物質が膜に包まれて小胞を形成⇨
  2. 内側から細胞膜に近づく⇨
  3. 細胞膜から小胞ごと排出される⇨
  4. この物質を受け取る側の細胞は小胞をそのまま細胞内へと取り込む。

となります。

このメカニズムが、私たちの身体で細胞間の伝達に重要です。

また、人工的な培養細胞でもこのメカニズムは稼働しています。

エクソソームの中には何が入っているのか?

エクソソームが輸送する物質はタンパク質やペプチドなど何種類もの物質があり、それを細胞外に排出します。

エクソソームの直径は 30 nm から 150 nm で、このサイズにおさまるのであれば理論的には何でも細胞外に排出、つまり分泌させることができます。

幹細胞(特に重要な間葉系幹細胞)から分泌されるエクソソームの中には、miRNA(microRNA、マイクロ RNA)と言われるものが含まれています。

「よくわからない言葉がまた出てきた……」と思われるかもしれませんが、大丈夫です。聴き慣れない言葉ではありますが、順に見ていきましょう。

DNAとは?

DNAの正式名称はデオキシリボ核酸と言います。

DNAは生物の設計図であり、各細胞の中心の核内に存在します。

RNAの正式名称はリボ核酸と言います。

RNAはDNAの情報を写し取ります。

RNAによる肩書き

RNAによる仕事内容によって、以下のような肩書きが使われます。

  • mRNA(メッセンジャーRNA):タンパク質合成の基となるRNA
  • tRNA(トランスファーRNA):タンパク質合成の時に必要なアミノ酸を運ぶRNA

miRNAについて

miRNAは、機能を持ったmiRNA(大人のmiRNA)になる前に、pre-miRNA(子どものmiRNA)の形で存在します。

幹細胞が分泌するエクソソーム内のmiRNAのほとんどは、「pre-miRNA」として存在します。

また、miRNAの役割は人体に有益な作用だけを起こすものではありません。

例えば、以下のようなmiRNAが存在します。

  • がん化、がんの進行、がんの悪性化に作用する種類のもの
  • がん化の抑制に作用する種類のもの

miRNAはがんの他にも、慢性炎症性疾患、神経変性疾患、心血管疾患、そして精神疾患など、多くの疾患の発症と進行に関わっています。

しかし、これらの区別が何によって行われているかについてはさらなる研究が必要です。

エクソソームは、以下のような役割を果たします。

エクソソームの役割とは?

エクソソームもその中に入っているサイトカイン、グロスファクター、pre-miRNA、mRNA は、すべて情報伝達物質と言われています。

これを野球に例えると、ピッチャーはバッターを三振に打ち取るという目的に例えることができます。

ピッチャーとキャッチャーの例え

ピッチャー(細胞)とキャッチャー(細胞)の目的はともにバッターを三振に打ち取る(肌の再生の目的)ということです。

ピッチャー(細胞)とキャッチャー(細胞)はボールを投げる前に、どのようにして三振を取る(肌の再生の目的)かの作戦を組み立てます。

情報伝達のやり取り

最初に早いストレートを投げるのか? いや、カーブを投げるのか?

ピッチャーが投げる前に、キャッチャーがサインを出します。

このキャッチャーからのサインに対して、ピッチャーが同意すれば首を縦に振りますし、異議があれば首を横に振ります。

このピッチャーとキャッチャーのサインのやり取りが正に『情報伝達』= miRNA、mRNA(メッセージ / 言葉 / 会話)です。

情報伝達は行動を起こす前のシミュレーションのようなもので、細胞間でも情報伝達を miRNA や mRNA がこの同じやり取りを担います。

投げるボールこそが「サイトカイン / グロスファクター」

いよいよ投げる球の球種が決まったらピッチャーはキャッチャーミットに目がけてボールを投げます。

この投げるボール(物質)こそが「サイトカイン / グロスファクター」となります。

以上のような miRNA でサインのやり取りをし、サイトカインというボールを投げる行為によって、最終的にバッターを三振に打ち取る(肌を再生する)という目的が達成されます。

このように各種の伝達物質はそれぞれの段階において役割があります。

当機構の役割とは?

当機構は、『様々な病気やケガ、体の悩みなどを抱えているにも関わらず、これまでの医療では解決できなくて苦しんでいる』という方々に、幹細胞の力によってその問題を解消するだけでなく、より豊かな人生を歩んでほしいという願いを持っております。

幹細胞は人類の未来への大きな希望ですので、今後一人でも多くの人に幹細胞の情報を知っていただき、活用していただきたいと思っています。

当機構は、そのために当サイトを通して、できる限り多くの情報を提供していきます。

また、今、目の前の問題を抱えている方からご相談をいただいた際には、少しでもお力になれるよう、個別でその方に応じた情報を提供をさせていただきます。

当機構の詳しい役割や、幹細胞に関する最重要事項はこちらの記事で解説しています。

是非一度ごらんください。

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