幹細胞のはたらき
私たちの体は、37兆個とも60兆個とも言われている多くの細胞によって成り立っており、常に古い細胞が新しい細胞に入れ替わっています。
その新しい細胞は、私たちの体の中にある『幹細胞』とよばれる細胞によって生み出され、幹細胞の力によって体の中の様々な問題個所が修復されています。
私たちは、生まれた時に最も多くの幹細胞を体の中に保有していますが、幹細胞が分裂して体を構成する組織になったり問題個所の修復が行われたりすることで、徐々に体内の幹細胞の数は減っていきます。
生まれた時には60億個ほどある幹細胞が、20歳頃には約10億個ほどになり、40歳では約3億個まで減ると言われています。
私たちの体は幹細胞の力により日々修復されているわけですから、私たちは年齢を重ねるにつれて体の中にある幹細胞の数が減り、修復能力が落ちていくのです。
子どもの頃はけがをしてもすぐに治ったのに大人になるとなかなか治らないというのはみなさん実感されることだと思いますが、これは幹細胞の数が減り修復能力が落ちていることが原因であると考えられます。
20代から30代くらいまではいつも元気で活発な生活を送っていたのに、その後は加齢とともに体に様々な問題を抱える人が増えたり、生活習慣病を含めた重い病気が発症する可能性が高まっていったりというのも、30代くらいまでは幹細胞の数が十分足りているためしっかり修復機能が働いていたものが、40代以降の幹細胞の数では修復しきれなくなっているために起こると考えられます。
若い頃には肌につややはりがあったのに、加齢とともにそれらがなくなり、しわやたるみが生じてくるというのも同じ理由です。
これらのことから、老化は幹細胞の減少によって起こっていると言っても過言ではないと思われます。
もし体内の幹細胞の数を減らさない方法があるなら、もしくは、体内の幹細胞を補う方法があるとしたら、いろんな病気やケガなどの治療が幹細胞によって体内で行われ、私たちはいつまでも若々しく健康でいられるのではないかと思いませんか?
実は、そのような方法がすでに確立されています。
私たちは、幹細胞をうまく活用することで、これまでは治らない、もしくは治療が困難だと言われてきた病気やケガの大きな改善を図ることができるとともに、細胞レベルでの若返りを得ることができるのです。
幹細胞の活用は、重篤な病気やケガ、難治性疾患等に苦しまれている方にとっては希望の光となりますし、病気の予防、アンチエイジング、美容という意味での期待も大きいです。
どのような幹細胞をどのような方法で治療に使うか
再生医療の中で現在最も有望視されているのが幹細胞を使った治療ですが、幹細胞には様々な種類があります。
再生医療での活用が期待される代表的な幹細胞は、ES細胞、iPS細胞、間葉系幹細胞(MSC)などがあげられますが、現在、間葉系幹細胞(MSC)を使った治療が最も有望です。
ES細胞は、受精卵を壊して胚から取得しなければならないため倫理上の問題がありますし、一時は世界的ニュースになったiPS細胞は、癌化リスクをクリアできないことから国の研究予算が打ち切られました。
そんな中で、倫理面と安全面の課題が少ない間葉系幹細胞(MSC)が大きく注目され、世界中で様々な研究が進められています。
間葉系幹細胞を使った具体的な治療としては、体の中にある間葉系幹細胞を取り出して、体外で培養することによって量を増やし、それを体内に戻す方法があげられます。
これによって、体内の幹細胞の数を増やすことができ、体に抱えた様々な問題の修復が期待できます。
培養して増やした幹細胞を体内に入れる方法としては、注射等により修復したい箇所に部分投与する方法と、点滴によって全身投与する方法があります。
例えば、膝関節に問題を抱えているような場合であれば、注射による膝への投与が有効だと思われますし、各種臓器や脳などの疾患、免疫疾患や神経系の疾患など、特定部位に直接注射を打つことができないような場合は、点滴による全身投与が有効です。
心臓が悪いのに腕の静脈から点滴を受けるだけで治療になるのかという疑問を持たれるかもしれませんが、幹細胞は血流に乗って体の中の修復すべき箇所にアプローチしますので、その点は問題ありません。
自家細胞と他家細胞のどちらを活用するべきか
日本国内では、法律により、自分の細胞(自家細胞)を抽出し、培養して増やしたものを自分の体内に戻す治療のみ行うことが可能です。
この治療においては最初に自分の体から幹細胞を抽出しなければなりませんから、そこには身体的負担があります。
一方、海外では、他人の細胞(他家細胞)を培養して増やしたものを使うことが法律で認められている国があります。
その場合、ドナーは自分ではないため、細胞抽出の身体的負担が全くありませんので、治療方法としてはただ注射を受けるだけ、ただ点滴を受けるだけで済みますので、苦痛がほとんどありません。
他人の細胞を自分の体に入れてしまって大丈夫なのか、という心配があるかもしれませんが、これに関しては、国や性別や年齢など関係なく、誰に対しても拒絶しない細胞を使いますから全く問題ありません。
ですから、身体的負担という面においては、明らかに他家細胞を使った方がいいと言えます。
しかし、それ以外の面でも他家細胞を活用した方がいいという大きな理由があります。
例えば、糖尿病の治療に幹細胞を活用しようとした場合、自家細胞を活用するということは、糖尿病に侵されている自分の細胞を抽出して増やして自分の体内に戻すということになります。
幹細胞を増やして体内に戻すのですからそれでももちろん効果はありますが、糖尿病に侵されていない健康な細胞を体内に入れる方が効果が大きいと思いませんか。
また、大きな疾患を抱えられている方は比較的高齢な方が多いです。
高齢な方の幹細胞を使うより、若い方の幹細胞を使った方が効果が大きいと思いませんか。
実は、これまでの研究により、若くて健康でしっかり体を鍛えているようなドナーの幹細胞を活用するのが、最も治療効果が高いということがわかっています。
そう考えると、病気に苦しんでいる自分の幹細胞を使うより、自分よりも若くて健康なドナーから採取した幹細胞の中で、さらに細胞のチェックをしてより優良な幹細胞を活用した方がいいというのは明白です。
他家細胞を活用する場合には、その細胞の質がきちんと保証されていることと、海外の信頼できるクリニックで治療を受けることが重要ですが、それさえクリアできれば、自家細胞より他家細胞を使った方が明らかに大きな治療効果が期待できます。
ちなみに、国内で自家幹細胞の治療を受けるのと、海外で他家幹細胞の治療を受けるのとで費用面の比較をしてみると、他家幹細胞の方が培養難易度や治験コスト、設備投資等がかなり高額になるなどの理由により、本来は約5倍から10倍ほど高額になるのですが、国主導で行われている研究機関等の協力体制が取れる医療機関であれば、それほど変わらない費用で他家幹細胞の治療を受けることができます。
どこから採取した幹細胞を活用するべきか
治療においては、自家細胞よりも優良な他家細胞を活用した方が効果が高いということをお伝えしましたが、それだけでなく、体の中のどこから抽出した間葉系幹細胞を活用するかということも重要です。
間葉系幹細胞は、脂肪、骨髄、臍帯、歯髄などから採取することができますが、自家細胞を使う場合は、その抽出の難易度や体への負担の大きさから、脂肪由来の幹細胞を使うのが大半です。
しかし、脂肪由来の幹細胞は採取が楽ということからも想像がつくと思いますが、末端の幹細胞ですので、治療効果という面では他の部位から抽出した幹細胞に劣ります。
世界中で行われている治験の状況を見ると、脳や心臓、神経系や免疫系の疾患など、より重要度の高い疾患に対しては、多くが骨髄由来の幹細胞を使っていることがわかります。
そこには明確な理由があり、詳細の説明はここでは割愛しますが、それだけ骨髄由来の幹細胞の治療効果への期待が大きいということになります。
当機構としましては、これらの状況からベストな幹細胞だと自信を持って言えるのは、骨髄由来の間葉系幹細胞です。
もともと骨髄では様々な細胞が作られており、間葉系幹細胞も骨髄で作られていますので、根っこの幹細胞と言えますし、何より過去の治療効果がそれを示しています。
幹細胞治療のベストな選択
上記の内容から、幹細胞を活用した治療を行うのであれば、しっかりとしたクオリティチェックを受けた最高品質の『他家の骨髄由来の間葉系幹細胞』を使った治療を、『海外の信頼できるクリニック』で受けるのがベストな選択であると考えられます。
これは現時点でのベストな選択ということであり、幹細胞の治療については、世界中で日々研究が進められていますので、今後状況が変わるかもしれません。
できれば日本でも他家の幹細胞治療が受けられるようになるといいのですが、現在は治験のレベルであり、その治験を受けられる人もかなり限られた条件に合致したほんの一握りの人たちです。
将来的には国内でも他家の幹細胞治療を行うことができるようになることを期待していますし、当機構としてはその実現のために尽力する所存ですが、まだしばらく時間がかかりそうです。
現在、病気やケガ、体の悩み等に苦しまれている方にとっては、いつ実現するかわからない未来を期待して待つより、現時点で行うことが可能な治療の中からベストな治療を選択されることが望ましいと思います。
国内でできる治療について
海外への渡航は難しいという方については、国内で行えるベストな治療があります。
それは、骨髄由来の間葉系幹細胞の培養上清液を活用した治療です。
培養上清液とは、幹細胞を培養した際に培養液から幹細胞を取り出して滅菌等の各種処理を行った液体(上澄み液)のことですが、この培養上清液には幹細胞から多くの成分が放出されており、それを体内に取り込むことで幹細胞に近い治療効果が期待できます。
他家幹細胞を使った治療は日本国内ではできませんが、他家幹細胞の培養上清液は細胞本体ではありませんので、法律上、日本国内でも治療に使うことができます。
幹細胞培養上清液は、幹細胞と同じ使い方ができますので、治療は、注射によって部分投与する方法と、点滴によって静脈から全身投与する方法があります。
国内での治療を希望される場合は、しっかりとしたクオリティチェックを受けた最高品質の『骨髄由来の間葉系幹細胞の培養上清液』を使った治療を、『信頼できるクリニック』で受けることをおすすめします。
幹細胞培養上清液を活用した治療の現状
幹細胞培養上清液を使った治療を国内で行えるのであれば、わざわざ海外に渡航して幹細胞の治療を受けなくてもいいのではないかと思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、幹細胞と上清液には違いがあります。
幹細胞は生きた細胞ですから、幹細胞治療においては、体内における細胞同士のやりとりによって修復に必要な成分を幹細胞が放出して修復していきますが、培養上清液による治療では、幹細胞からすでに放出された成分を使って修復することになりますので、修復効果とその持続性が幹細胞には劣る可能性が高いです。
そのため、疾患の種類や状態によりますが、幹細胞培養上清液を活用した治療は、ある程度の期間ごとに継続して行い、修復を進めていく必要があると考えられます。
幹細胞培養上清液を使った治療は、幹細胞治療よりは費用面でかなり安くなりますので、まずは上清液の治療を試してみて、その後の治療をどうされるかは治療効果を見ながら判断されるということでもいいと思います。
幹細胞とその培養上清液による治療の効果について
幹細胞やその培養上清液は、これまでは治らないと言われてきた病気、難治性疾患、治療に大きな身体的負担を伴うような病気に対して、大きな効果が期待されています。
病気の予防やアンチエイジング、美容目的で治療を受けられる方もいらっしゃいますが、それらについても十分な効果が確認できています。
幹細胞はもともと私たちの体の中にあり、体内の様々な問題を解決してくれる細胞ですから、それを活用するというのは、薬を使うことと比べて体にとってずっと自然なことであり、体にやさしい治療だと言えます。
実際に、当機構には様々な悩みを抱える方々からのご相談が多数寄せられており、当機構は幹細胞の臨床学会とのつながりもあるため、必要に応じて、それぞれの悩みに対応できるクリニックにおつなぎすることもできます。
例を挙げればきりがないですが、脳や心臓の各種疾患、肝臓や腎臓など多くの内臓疾患、がん、原因不明の自己免疫疾患や、神経系および免疫系の複合疾患、各種アレルギー疾患、アルツハイマー型をはじめとした各種認知症、アトピー性皮膚炎や各種皮膚疾患、リウマチ、子宮内膜症をはじめとした子宮全般の疾患、さらには、新型コロナウィルスによる各種後遺症などにも効果が確認できております。
また、パーキンソン病や潰瘍性大腸炎、ALS(筋萎縮性側索硬化症)ならびに多系統萎縮症、特発性間質性肺炎などの指定難病に対しても効果を確認できております。
ケガに対しても治療効果は大きく、脊椎損傷、重篤な火傷、半月板損傷など膝関節にかかわるケガにおける相談も多く、通常の治療ではなかなか治らないケガへの効果が確認されています。
最近は、不妊治療にも十分な効果が出ていることが確認できました。
すべての病気やケガに効くとまでは言えないかもしれませんが、ここで例を挙げられないくらい、様々な疾患への治療効果が報告されています。中には、驚くほどの治療効果を発揮した例もありますので、いくつか紹介します。
- 胃がんが原因で全身8ヶ所ほどに転移し、余命4ヶ月と言われた58歳の方が、2回の幹細胞治療により、約4ケ月後には、目視確認できる癌細胞がすべて消えました。その後1年以上たちましたが、現在も目視で確認できる癌はなく、ご本人は至って元気に生活されています。
- 60代で心筋梗塞により心臓に10本のステントが入っている方ですが、4回目の手術でカテーテルが心臓の動脈を突き破ってしまったこともあり心臓の20%が壊死してしまい、慢性心不全により身体障害者手帳が交付されました。その後、幹細胞治療を複数回行ったことで、心肥大が収まり弁膜症も治り、気づいたときには20%壊死していたはずの心筋がすべて再生していました。現在は心臓の数値は正常値となっており、ほとんど歩けなかった過去が嘘のように、ジョギングや水泳などもできるようになりました。
- 40代で脳梗塞を発症し、左半身麻痺で車いす生活となった方が、1回の幹細胞治療により、車いすから立って杖なしで歩けるようになり、職場復帰も果たしました。以前はろれつが回らず、発した言葉を他者が理解するのが難しい状況でしたが、現在は普通に話されています。
現代医療では、心臓や脳は再生しないと言われていますが、幹細胞を活用した治療により、実際にこのようなことが起こっているのです。
また、末期がん患者のがんがすべて消えるというのもにわかには信じがたい内容ですが、検査画像を見ても胃に大きく映っていたがんの塊がきれいに消えていることがわかります。
何より、余命4ヶ月と宣告された方が2年後に元気に日常生活を送っているのですから、それが何よりの証拠です。
これらは、当機構が直接関わった方々の実例ですから、どこかで聞きかじった話ではありません。
他にも様々な例がありますので、それらは今後、当サイトで紹介していく予定です。
国際幹細胞普及機構の果たす役割について
当機構は、『様々な病気やケガ、体の悩みなどを抱えているにも関わらず、これまでの医療では解決できなくて苦しんでいる』という方々に、幹細胞の力によってその問題を解消するだけでなく、より豊かな人生を歩んでほしいという願いを持っております。
幹細胞は人類の未来への大きな希望ですので、今後一人でも多くの人に幹細胞の情報を知っていただき、活用していただきたいと思っています。
当機構は、そのために当サイトを通して、できる限り多くの情報を提供していきます。
また、今、目の前の問題を抱えている方からご相談をいただいた際には、少しでもお力になれるよう、個別でその方に応じた情報を提供をさせていただきます。
幹細胞もしくは幹細胞培養上清液の治療を希望される方へ
現在、何らかの問題を抱えており、幹細胞もしくは幹細胞培養上清液を活用した治療を検討したいという方は、こちらのフォームからご相談ください。
ひやかしの質問や相談だと思われるものにつきましては、一切お返事しておりませんが、実際に悩みを抱えていらっしゃる方の真剣なご相談につきましては、すべて何らかの回答をさせていただいております。
ご相談いただく際には、できるだけ詳しい情報を記載していただくと、より適切な回答ができます。
年齢、性別、居住地、既往歴、現在抱えていらっしゃる問題はいつから悩まれているのか、これまでの治療やその効果、現在の状況など、できるだけ細かく書いていただければ、当機構の代表や関係ドクターの見解や当機構でお力になれる内容についてお伝えいたします。
ただし、「治験の紹介をしてほしい」というご相談をよくいただくのですが、残念ながらこれはできません。
治験というものは、製薬会社や医師が厚生労働省に届け出たうえで、新薬開発のために行う臨床試験で、国内で幹細胞に関わる治験も行われてはおりますが、その数はかなり少なく、極めて限られた範囲の疾病にしか適用されません。
治験に参加したいと言われる方は大勢いらっしゃるのですが、実際にはその中のほとんどの方が受けられないという現状があります。
当機構では、幹細胞やその培養上清液を、治験ではなく、すでに実際の治療に活用している国の機関の関係者や、病院、ドクターからの情報を直接得ながら、実際の治療につなげることが大事だと思っております。
特に、重篤な疾患等につきましては、治験を待っている余裕などないというケースがほとんどですので、状況に応じて、すぐに診察、治療を開始できるクリニック等におつなぎする方がよいと判断するケースが多々あります。
現在は他家幹細胞を使った治療は海外でしか受けられませんし、培養上清液を使った治療は国内で受けられるとは言っても保険が適用されないため自費診療になってしまいますが、それも含めて検討される場合は、遠慮なくご相談いただければと思います。
将来的には、日本国内において、他家幹細胞を使った治療ができるようになることや、幹細胞および培養上清液の治療が保険適用となるよう、当機構としては活動を推進していきたいと思っております。
医療関係者の方へ
当機構では、海外において幹細胞を活用した治療を展開していきたいと考えられている医療関係者の方々、もしくは、国内で幹細胞培養上清液を活用した治療を行っていきたいと考えられている医療関係者の方々からのご相談も受けつけております。
その場合も、こちらのお問い合わせフォームからご連絡ください。
当機構とともに、幹細胞の普及にお力添えいただけましたら幸いです。